2006橿原市健康と社会福祉の祭典に参加して

近畿大学医学部奈良病院 松浦 宏美

 就職してすぐの頃に一度このような催しに参加したことがあるのですが、それ以来十数年ぶりの参加となりました。

 最近はテレビなどでも健康に関するテーマが取り上げられることが多く、皆さん健康に対する関心が高いのか、針を刺して痛い思いをするにもかかわらず大勢の方が血糖値の測定に来られました。測定自体は簡単ですぐに慣れたのですが困ったのが「それでどうなん?」といった皆さんからの質問です。カンニングペーパーもあり、いわゆる正常範囲についてはお答えすることが出来るのですがほんの少し血糖が高い方に「今そこでジュース飲んだんやけど・・・」、「さっきカステラ食べました」、「朝ご飯は○○時に食べたなぁ」と言われると「そうですねぇ〜」と私が質問する立場だったら「だからどうやねん!!」と言いそうな答えしかできませんでした。血圧の測定も行いましたがやはり同様です。

普段、生理機能検査に携わっているものの患者さんに直接結果についてお話することはありません。ですから教科書的にその結果について理解しているつもりでも臨床的にどうかということに関しては意外と分かっていないことが少なくないように思います。最近は検査技師もチーム医療の一員として患者さんに関ることも多くなっています。検査だけではなく、その病態や治療についての知識はもちろんですが、それをわかりやすく伝える方法も勉強しなければと実感した一日でした。

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